名も、それぞれの使者に蹴倒される。
「キサマらの魂には、まだ曇りがあるぞ」
 蹴倒しておいて、踏みつける。
 と、白衣の連中、それをかこんで円をつくり、
「マニ妙光。マニ妙光」
 高々と手をすり合わせて、合唱し、グルグル廻りをはじめる。ミコが鈴をふって駈けこんできて、列に加わる。太鼓や琴の奏楽が起る。
 三十分ほど踏みつけて、失心状態になったころ、奏楽が終った。
 魂に曇りがあるワケではない。これはマニ教の常套手段である。
 神の術を施す先に、先方が術にかかってきたから、内々ほくそえんだが、さすがに神様は慎重である。オイソレと、とびつきはしない。
 それから一週間にわたって、念入りに三人の魂をぬきあげる。しかし、円陣の合唱行列や奏楽が加わったのは、信徒の列に許されたシルシ。
 魂のぬかれた状態には一定の目安があるから、経験深い神の使者が度をはかっているのである。
 天草次郎の発狂ぶりにホッと気のゆるんだ光秀と半平は、もう自律性を失い、次郎次第、暗示の通りにうごく。
 次郎も長々の拷問折檻に衰え果てゝいるから、自分を半狂乱状態にみちびくことはなんでもない。自己催眠自在の境地である。
 神
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