られません。あの三人が居ないと、社の仕事にさしつかえます。仕事にさしつかえると、一日五百万円ぐらいずつ、穴をあけますから」
 サシで話し合えば、もう、しめたもの。神様や化け物を煙にまくのはワケがない。
「よろし。今日中に、きっと、マチガイないな」
「そんなの、云うまでもないです。しかし、五百万円もってきたら、きっと、あとの三人を釈放してくれますね。嘘つかれたんじゃ、ボクは世間の信用を失って、失脚しなきゃなりません」
「だまれ! 神の使者が嘘をついてたまるか。即刻立ち帰って、五百万円持参せえ」
「ハイ」
 久々に仰ぐ空。曇っていても、青空のように胸にしみる。戸外は空気まで舌ざわりがちがう。開かずの門がギイとあいて、マンマと外へ出ることができた。
 こうして帰京すると、才蔵はハゲ頭を叱りちらして、百万円つくらせて、雲隠れの奥の手、姿をくらましてしまった。
 天草商事とマニ教がいくら待っても、待ち人現れず。
 三羽烏は才蔵が脱出だけの目的と察しているから、彼の救援を当にしていないが、まさかに百万円のドロンまでは察しがつかなかった。

   その十七 マニ教天草商事遷座のこと

 怒り心頭に発
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