、私が好奇心で見たがってると思ってらっしゃるでしょう。識別なんてことを云えば、見破られてしまうわ」
「なるほど。そうだな」
「雲隠さんでしたら、今までの行きがかりで、変じゃないから、一しょに見せて下さるように頼んであげていゝと思うわ」
「それだ。それに限るが、雲さんや。キミ、阿片見たことある?」
「見たことあるかッて、バカにするない。雲隠大人《エンインダーレン》といえば、中国じゃア鳴らした顔だい。阿片ぐらい知らなくって、どうするものか。黒砂糖みたいなもんだよ」
「フン、そうかい。こいつは都合がいゝや。じゃア、ツルちゃん、サルトルをうまくまるめて、二人で見とどけて下さいね」
 ツル子の思う通りになった。
 才蔵はツル子の本心を知らないから、シメシメ、万事思う通りになった、箱根でツル子をわがモノにしようと、これも内々ほくそえんでいる。
 ツル子はサルトルに逐一報告して、計画をねった。
「雲隠さんを信用しちゃ、いけなくってよ。とても腹黒い人だから。才気にうぬぼれているから、だまして使えば、調法かも知れないわ」
 ずいぶん人の悪い観察をする。これでは雲さんもやりきれない。
「私、おねがいがある
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