子のフトンをひッぱりだして、くるまって、ねてしまった。
五
郊外の墓地の一隅に二人を一しょに埋めることになった。せつ子の家へ放二の遺骨をとりに行くと、せつ子は笑って、
「なんだか、変ね。御当人たち、生きてるときには、死んでこうなるなんてこと、考えたことがないのにねえ」
「生きてるうちは、人間みんなデタラメさ。死んでからも、デタラメでも仕方がないよ。なんとなく恰好がつけば、花なのさ」
長平は無責任なことを放言して、二ツの骨壺をぶらさげた。青木はニヤリとして、
「オレは持ってやらないぜ。長さんの心事には甚しく同情を感じていないからさ。一人で重い目をするがいいよ」
「私も同感できないのよ。お供しませんから、ごめんなさい」
せつ子は門前まで見送って戻ってしまった。
「悪縁だなア」
青木はつぶやいた。
「君とこうして歩いていると、しみじみ感じるのは、悪縁ということだね。まったく、人生は悪縁だけさ。だから意地ずくで生きのびてやらアね。死んじまうと負けだというのが実にハッキリしていやがるなア。今にこうして君の骨を埋葬してやる日のことを考えると、いくらか生きがいを感じるな」
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