ぶって、ごまかすつもり」
「どうしても、死にたいか」
「やってごらん」
 エンゼルはシゴキをひろって横へすてて、
「よし。殺してやる。言い残すことはないか」
 両手でルミ子の首のまわりを握りしめた。ルミ子はアゴを上へあげて、握りいいようにしてやった。そして、エンゼルの腕にすがったり、もがいたりしないように、両手で自分の両腕を握りしめた。エンゼルは三度、首を持ち上げたり下したり、演習した。そして、とつぜん上へひっぱりあげられたと思うと、全身がチョウチンのようにフラフラふりまわされたように思った。そして、わけが分らなくなってしまった。

       九

 ふとルミ子が気がついたとき、誰かがそこにいる様な気がした。目をあけて見定めようとすると、扉が閉じて、誰かが部屋の外へ立ち去ったようであった。
 ルミ子は又目をとじて、できるだけ我慢して、ジッとしていた。自分が、どこで、どんな風になっているのだか、それを知りたいと思った。
 そして、目をあけて起きてみると、部屋の中には誰もいなくて、彼女は全裸でフトンの上へねかされている自分を見出した。
 着物は部屋の片隅に、まるめて捨てられていた。顔を
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