キングもぬいでしまうと寝たり起きたりデンマーク体操のようなことをやって、一反転、立った。それから、唄をくちずさみながら、踊りはじめたのである。
「ありふれたストリップですけど」
と、せつ子がささやいた。
低い変な声。腰のうごき。人マネではあるが、かなり調和がとれて、因果物の域を脱している。
日本人には珍しく柔軟な、程よいふくらみをもった裸体のせいで、相当のエロチシズムであった。
助平根性をかきたてて、ひどい目にあわせようという魂胆かな、と長平は思った。
八
ストリップの女は踊りながら、燭台を一つ一つ手にとって、吹き消しはじめた。壁面のローソクを消し終ると、テーブルの左右の燭台を吹き消すために長平の後をすりぬけた。片足がゆるやかに長平の頭上をまたいだのである。まごう方もない全裸であった。そして、次の灯も消え、長平の視界からは、すべてが一瞬にはなれてしまった。広間は真の暗闇。一語を発する者もいない。
正面下座からパッと光った。又、ひとつ。誰かが、懐中電燈をつけたのである。誰だか分らない。懐中電燈は客席の天井をてらしている。二本の光がいりみだれて天井をさわいでい
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