アラレもないことを口走ることでは代表選手の趣きがあった。大井広介夫人にもその趣きがあるし、ふとっちょの実業家D夫人(夫人自身がふとっちょで実業家也)は、普通の人がそんなことを口走ると一週間も寝込みそうなことを次から次へと口走ってケロリと忘れているが、お金モウケに忙しいから、てんでこだわらずに年中怖しいことを口走っていらせられるよ。しかし、あの人にも大阪ナマリがあるなア。すると、大阪人か。
 私は大阪のお嬢さん方に会って、一番感心したのは、どれもこれも凡庸だということであった。キゼンとした身構え、むしろ見せかけというようなものに殆ど心をわずらわすことがないように見える。彼女らは職業に従事し、その道のベテランであったりしながら、殆ど職業化した中性人の風をもたない。いつも家庭人であって、そのままスッと、どこへでも気楽にはいりこめるようである。私が彼女らと会ったのは、大阪を立ち去る三時間半前ぐらいで、ゆっくり話もきけなかったが、ミス大阪はじめ二三のお嬢さん方は私たちを送ってコンドルという織田作にゆかりのバーへ立ち寄ったが、東京の娘だと肩を怒らして堅くなるようなこういうところへ来ても、彼女らは実
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