は淋病をもらって、被害を蒙っているだけだ。こっちは、とにかく、誰からでもいゝさ。宿泊料だけ、もらえばいゝのさ」
私はカンカン立腹して、立ち戻って、報告して、
「あんな悪党どもったら、ありゃしません。黙っている手はありません。これは、もう、ハッキリ訴訟を起して、慰藉料をとるべきです」
すると、衣子の顔色が変った。
「なんですって、三船さん。あなたは美代子の恥を表向きにさせたいのですか」
「そんなバカな。然し、あなた、これだけナメられて、それでいゝのですか。種則はユスリだと云い、院長は美代子なんてパンパンじゃないか、というゴセンタクですよ。慰藉料だって請求できるんだとは、これは先刻、あなたの口からでた御意見ではありませんか」
衣子はジロリと私を見た。
「慰藉料だって請求できる立場にあると申しましたが、慰藉料を請求すると私がいつ申しましたか。三船さん。あなたはワガママですよ。それに、なさることが卑劣ですよ。あなたのカケアイはなんですか。先方にユスリだのパンパンなどゝ言いくるめられて、ひき下ってきて、それはあなたの責任ではありませんか。御自分が勝つべきカケアイに言いくるめられて、そのハラ
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