られる、苦しむ、嘆く、そんなことは実はどうでもいいことなんだ。
惚れるも易い、別れるも易い、また悲しむも易かろう。けれど、女に惚れ、女に別れたあとで、さて、何事を改めてやりだせというのだ? 友よ、何を改めてやりだしたらいい? 言ってみろ! 畜生! 俺がそれを知っていたら、誰がくそ一々放埓に結びつけて、こんなセンチメンタルな悲哀なんぞを感じるかというのだ!
底本:「坂口安吾選集 第六巻小説6」講談社
1982(昭和57)年4月12日第1刷発行
初出:「作品 第六巻第十二号」
1935(昭和10)年12月1日号
入力:高田農業高校生産技術科流通経済コース
校正:小林繁雄
2006年9月16日作成
青空文庫作成ファイル:
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