てみた。彼女の子供の時のこと、彼女の若い時のこと、それについて彼女と話をしてみた。そしてあの徒刑囚がコゼットに対して、およそあり得る限り善良で慈悲深くりっぱに振る舞ってきたことを、しだいに確認するに至った。マリユスが推察し仮定していたことはすべて事実だった。その気味悪い蕁麻《いらくさ》はこの百合《ゆり》を愛して保護してきたのであった。
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第八編 消えゆく光
一 下の室《へや》
翌日、夜になろうとする頃、ジャン・ヴァルジャンはジルノルマン家を表門から訪れた。彼を迎えたのはバスクだった。バスクはちょうど中庭に出ていて、何か言いつけを受けてでもいるがようだった。誰某《だれそれ》さんがこられるから気をつけておいでと召し使いに言うと、ちょうどその人がやってくる、そういうことも時々あるものである。
バスクはジャン・ヴァルジャンが近寄るのも待たないで、彼に言葉をかけた。
「二階がおよろしいか階下《した》がおよろしいか伺うようにと、男爵様の仰せでございます。」
「階下《した》にしよう。」とジャン・ヴァルジャンは答えた。
バスクはもとよりきわめて恭《うやうや》
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