て太陽となり、マリユスはコゼットにとって全世界となる、そういうふうでなくてはいかん。コゼット、夫のほほえみをお前の晴天とするがいい、マリユス、妻の涙をお前の雨とするがいい。そして願わくば、お前たちの家庭に決して雨が降らないようにな。お前たちは恋愛結婚といういい籤《くじ》を引きあてた。その大変な賞品を得たのだから、それを大事にし、鍵《かぎ》をかけてしまって置き、やたらに使ってしまわないで、互いに愛し合い、その他のことは顧みないでいい。わしが言うことをよく心に止めておかなくてはいかん。これは良識《ボンサンス》だ。良識は決して人を誤るものではない。互いに信仰し合わなくてはいかん。だれにでも神を拝む独特のやり方があるものだ。ところで神を拝む最もいい方法は、自分の妻を愛することだ。私はお前を愛する! というのがわしの教理要領だ。だれでも愛を持ってるものはすなわち正教派だ。アンリ四世の誓投詞では飽食と酩酊《めいてい》との間に神聖というものが置かれていた。すなわち酔っ払いの神聖なる腹!([#ここから割り注]訳者注 語気を強めるために、よし、畜生、などというのと同じ意味のもの[#ここで割り注終わり])
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