、」と父は彼女に言った、「こんなことになるだろうとわしがかねて言ったとおりではないか。」
彼はちょっと黙ったが、言い添えた。
「他人の幸福も見るものだ。」
それから彼はコゼットの方に向いた。
「実にきれいだ、実にきれいだ! グルーズの絵のようだ。おい、いたずらっ児さん、お前はひとりでこれからその娘さんを独占するんだな。わしと張り合わずにすんで仕合わせだ。わしがもし十五年も若けりゃ、剣を取ってもお前と競争するからな。いや、お嬢さん、わたしはお前さんに惚《ほ》れ込んでしまった。しかし怪しむに当たらない。それはお前さんの権利だ。ああこれで、美しいきれいな楽しいかわいい結婚が一つ出来上がる。ここの教区はサン・ドゥニ・デュ・サン・サクルマンだが、サン・ポールで結婚式をあげるように許しを得てやろう。あの教会堂の方が上等だ。ゼジュイット派が建てたものだ。あの方が美しい。ビラーグ枢機官の噴水と向き合っている。ゼジュイット派建築の傑作は、ナムュール市にあって、サン・ルーと言われてる。お前たちが結婚したらそこへ行ってみるがいい。旅するだけの価値はある。お嬢さん、わたしも全然お前さんの味方だ。娘が結婚す
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