れたばかな祖父《じいさん》をお前は思うとおりにすることができたのだ。お前はそれをよく知っていながら、『いや、彼は王党だ、彼の所へ行くもんか、』と言った。そしてお前は防寨《ぼうさい》に行き、依怙地《えこじ》に生命を捨ててしまった。ベリー公についてわしが言った事柄の腹|癒《い》せだ。実に不名誉なことだ。だがまあ床について、静かに眠るがいい。ああ死んでしまった。これがわしの覚醒《めざめ》だ。」
医者はこんどは両方を心配し出して、ちょっとマリユスのそばを離れ、ジルノルマン氏の所へ行き、その腕を取った。祖父はふり返り、大きく開いた血走ってるように思われる目で彼をながめ、それでも落ち着いて彼は言った。
「いやありがとう。わしは何ともない。わしは一個の男子だ。ルイ十六世の死も見てきた。あらゆる事変を経てきた。だがただ一つ恐ろしいことがある。新聞紙が世に害毒を流すのを考えることだ。でたらめ記者、饒舌家《じょうぜつか》、弁護士、弁論家、演壇、論争、進歩、光明、人権、出版の自由、そういうものがあればこそ、子供は皆こういう姿になって家に運ばれて来るのだ。ああマリユス! 呪《のろ》うべきことだ。殺されてしま
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