ラスのような光におおわれ、顔全体はたちまち骸骨《がいこつ》のそれのように土色の角を刻み、両腕は撥条《ばね》が切れたようにだらりとたれ下がり、惘然《ぼうぜん》たる驚きの余りその震えてる年老いた両手の指は一本一本にひろがり、両膝《りょうひざ》は前方に角度をなしてこごみ、寝間着の開き目から白い毛の逆立ったあわれな膝頭があらわにのぞき出し、そして彼はつぶやいた。
「マリユス!」
「旦那様《だんなさま》、」とバスクは言った、「若旦那様は人に運ばれてこられました。防寨《ぼうさい》に行かれまして、そして……。」
「死んだのだ!」と老人は激しい声で叫んだ、「無頼漢めが!」
 その時、墳墓の中の変容もかくやと思われるばかりに、その百歳に近い老人は若者のようにすっくと身を伸ばした。
「あなたは医者ですね。」と彼は言った。「まず一つのことをはっきり言ってもらいたいです。そいつは死んでいるのでしょう、そうではないですか。」
 医者は心痛の余り黙っていた。
 ジルノルマン氏は両手をねじ合わしながら、恐ろしい笑いを発した。
「死んでいる、死んでいる。防寨《ぼうさい》で生命を投げ出したのだ、このわしを恨んで。わしへ
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