重大な兆候は、それらの傷のために気絶してることであって、そういう気絶からはついに再びさめないことがよくある。その上彼は出血のために弱りきっていた。ただ帯から下の部分は、防寨《ぼうさい》にまもられて無事だった。
バスクとニコレットとは布を引き裂いて繃帯《ほうたい》の用意をした。ニコレットはそれを縫い、バスクはそれを巻いた。綿撒糸《めんざんし》がないので、医者は一時綿をあてて傷口の出血を止めた。寝台のそばには、外科手術の道具が並べられてるテーブルの上に、三本の蝋燭《ろうそく》が燃えていた。医者は冷水でマリユスの頬と頭髪とを洗った。桶《おけ》一杯の水はたちまち赤くなった。門番は手に蝋燭を持ってそれを照らしていた。
医者は悲しげに考え込んでいるらしかった。時々彼は自ら心のうちで試みてる問に自ら答えるように、否定的に頭を振った。医者がひとりでやるその不思議な対話は、病者に対する悪いしるしである。
医者がマリユスの顔をぬぐって、なお閉じたままの眼瞼《まぶた》に軽く指先をさわった時、その客間の奥の扉《とびら》が開いて、青ざめた長い顔が現われた。
祖父であった。
二日間の暴動は、ジルノルマン
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