面に立ち並んでる周囲の人家の重みのため、地廊の丸天井が押しやられてゆがむか、あるいは、その圧力のために底部が破裂して割れ目ができることもある。パンテオンの低下は、一世紀以前に、サント・ジュヌヴィエーヴ山の隧道《すいどう》の一部をそういうふうにしてふさいでしまった。人家の重みのために下水道がくずれる時、ある場合にはその変動は、舗石《しきいし》の間が鋸形《のこぎりがた》に開いて上部の街路に現われた。その裂け目は亀裂した丸天井の長さだけうねうねと続いていて、損害は明らかに目に見えるので、すぐに修復することができた。けれどもまた、内部の惨害が少しも外部に痕跡《こんせき》を現わさないこともしばしばあった。そういう場合こそ下水夫は災いである。底のぬけた下水道に不用意にはいって、そのままになった者も往々ある。古い記録は、そのようにして崩壊孔の中に埋没した下水夫を列挙している。幾多の名前が出ている。そのうちには、ブレーズ・プートランという男があるが、カレーム・プルナン街の広場の下の崩壊孔に埋没した下水夫である。彼はニコラ・プートランの兄弟であって、このニコラ・プートランは、一七八五年に嬰児《みどりご》
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