いないか、陸地があまり遠いか、特に危険だという評判のある砂床であるか、あたりに勇者がいないかすれば、もう万事終わりである。そのまま没するのほかはない。彼が定められた刑は、恐るべき徐々の埋没で、避け難い執念深いそして遅らすことも早めることもできないものであり、幾時間も続いて容易に終わらないものであって、健康な自由な者を立ったままとらえ、足から引き込み、努力をすればするほど、叫べば叫ぶほど、ますます下へ引きずりこみ、抵抗すればそれを罰するかのようにいっそう強くつかみ取り、徐々に地の中に埋めてゆき、しかも、一望の眼界や、樹木や、緑の野や、平野のうちにある村落の煙や、海の上を走る船の帆や、さえずりながら飛ぶ小鳥や、太陽や、空などを、うちながめるだけの余裕を与えるのである。その埋没は、地面の底から生ある者の方へ潮のごとく高まってくる一つの墳墓である。各瞬間は酷薄な埋葬者となる。とらわれた悲惨な男は、すわり伏しまたはおうとする。しかしあらゆる運動はますます彼を埋めるばかりである。彼は身を伸ばして立ち上がり、沈んでゆく。しだいにのみ込まれるのを感ずる。叫び、懇願し、雲に訴え、腕をねじ合わせ、死者狂い
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