ヲた。「お前だって小僧だ。」
 ジャン・ヴァルジャンは内隠しの中を探って、五フラン貨幣を一つ取り出した。
 しかし鶺鴒《せきれい》のようですぐ種々なことをやるガヴローシュは、もう石を一つ拾っていた。彼は街灯に心を向けていた。
「こら、」と彼は言った、「まだここに街灯をつけてるのか。規則違犯だぞ。秩序|紊乱《びんらん》だぞ。そんなものこわしてしまえ。」
 そして彼は街灯に石を投げつけた。ガラスは大きな音を立てて地に落ちた。すると向かいの家の窓掛けの下に潜んでいた二、三の市民は叫んだ。「また九三年([#ここから割り注]一七九三年[#ここで割り注終わり])がやってきた!」
 街灯は激しく揺らめいて消えてしまった。街路はにわかに暗くなった。
「これでいい。」とガヴローシュは言った。「老耄《おいぼ》れた街路も夜の帽子をかぶるがいい。」
 そして彼はジャン・ヴァルジャンの方へ向いた。
「向こうの端に立ってるあの大きな家は何というんだい。古文庫館じゃねえのか。あの太い柱を少し打ちこわして、防寨《ぼうさい》を作るといいなあ。」
 ジャン・ヴァルジャンはガヴローシュに近寄った。
「かわいそうに、」と彼は
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