オてそれを郵便箱に入れたものか、見当がつかなかった。彼女はかつてひとりで外出することがなかったし、またトゥーサンに頼めば、そんな使いに驚いてきっと手紙をフォーシュルヴァン氏に見せるに違いなかった。そういう心配の最中に、コゼットは鉄門から、男装をしてるエポニーヌの姿を認めた。エポニーヌは今では、絶えず表庭のまわりをうろついていた。コゼットはその「若い労働者」を呼び止め、手紙に五フランを添えて渡しながら言った。「この手紙をすぐにあて名の人の所へ持って行って下さい。」エポニーヌは手紙をポケットの中にしまった。翌日の六月五日に、彼女はクールフェーラックの家へ行って、マリユスを尋ねた。それは手紙を渡すためではなく、嫉妬《しっと》と恋とをいだく者にはよくわかることであるが、「様子を見るため」だった。そこで彼女はマリユスを、あるいは少なくともクールフェーラックを待っていた。それもやはりただ様子を見るためだった。そして、「われわれは防寨《ぼうさい》に行くんだ」とクールフェーラックが言った時、彼女の頭にふとある考えが浮かんだ。どうせ身を殺すならその死の淵《ふち》の中へ飛び込んでやり、マリユスをも引き込ん
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