ゥら彼は、死体の両腕を伸ばし、あたかもどこかを痛めはしないかと恐れるもののように細心な注意をしながら、その上衣をぬがせ、血のにじんだ多くの穴を皆に示しながら言った。
「今は、これこそわれわれの軍旗である。」
三 ガヴローシュにはアンジョーラの短銃が適す
マブーフ老人の死体の上には、ユシュルー上《かみ》さんの長い黒い肩掛けがかぶせられた。六人の男の銃で担架《たんか》を作り、それに死体をのせ、皆脱帽して荘厳な徐行で、居酒屋の下の広間の大きなテーブルの上に運んでいった。
それらの人々は、現在行なってるおごそかな神聖な仕事に気を取られて、もう危険な地位にあることも忘れてしまっていた。
死体が、元のとおり平然としているジャヴェルのそばを通った時、アンジョーラは彼に言った。
「貴様の番もすぐだ。」
その間少年ガヴローシュは、ただひとり部署を去らずに見張りをしていたが、数名の男がひそかに防寨《ぼうさい》に近づいて来るらしいのを見た。突然彼は叫んだ。
「気をつけろ!」
クールフェーラック、アンジョーラ、ジャン・プルーヴェール、コンブフェール、ジョリー、バオレル、ボシュエ、および
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