った。絶えずその顔が現われ、常にその声が聞こえた。同時に至る所に出没して、空中にまでいっぱいひろがっていた。ほとんど目まぐるしいほどの普遍的存在物で、一定の所に止めることはできなかった。大きな防寨はその背中にはっきり彼を感じていた。遊んでる者らを妨げ、懶《なま》けてる者らを刺激し、疲れてる者らを元気づけ、考え込んでる者らを急《せ》き立て、ある者を快活にし、ある者を奮起させ、ある者を憤激させ、すべての者を推し動かし、学生を鼓舞し、労働者を激励し、身を据え、立ち止まり、また駆け出し、騒擾《そうじょう》と努力との上を翔《かけ》り、あちらこちら飛び回り、ささやき、怒鳴り、全員を鞭打《むちう》っていた。実に彼は広大な革命の馬車の繩《なわ》であった。
 その小さな双腕は絶えず働き、その小さな肺は絶えず音を立てていた。
「しっかりやれ! もっと舗石《しきいし》だ、もっと樽《たる》だ、もっと道具だ! どこにあるんだ? この穴をふさぐ漆喰《しっくい》をいっぱい持ってこい。こんな小さな防寨《ぼうさい》ではだめだ。もっと高めなくちゃいかん。何でもある物はみんな積め、横にあてろ、ぶち込んじまえ。家をこわせ。
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