梶[監獄とフォルス監獄もいっぱいになった。特にコンシエルジュリー監獄では、パリー街と呼ばれてる長い地下室に藁束《わらたば》がまき散らされ、その上に囚人らは積み重ねられたが、リヨン生まれのラグランジュという男は、彼らに向かって元気な言葉をしゃべりちらしていた。それらの藁は、囚人らに動かされて、驟雨《しゅうう》のような音を立てた。他の所では、囚人らは露天の中庭に重なり合って寝た。至るところに不安があり、パリーにあまり知られないある戦慄《せんりつ》があった。
人々は家の中に閉じこもっていた。人妻や母親らは心痛していた。聞こゆるのはこういう声だけだった、「ああ[#「ああ」に傍点]、彼《あれ》は帰ってこないが[#「は帰ってこないが」に傍点]!」ただ時々遠くに馬車の音がするきりだった。戸口の所で耳を澄ますと、喧騒《けんそう》、叫声、騒擾《そうじょう》、聞き分け難い鈍い物音、などが聞こえ、人々は言った、「あれは騎兵だ[#「あれは騎兵だ」に傍点]、」あるいは、「あれは弾薬車が走って行くのだ[#「あれは弾薬車が走って行くのだ」に傍点]。」また、ラッパの音、太鼓の音、小銃の音、そして特にサン・メーリーの
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