驕Bある有名なる散文の花崗岩的堅牢《かこうがんてきけんろう》さは、暴君によってなされたる圧搾にほかならない。
暴政は筆を執る者にその執筆の範囲を縮めさせる。しかしそれはかえって力を増させるものである。キケロ的な章句は、ようやくヴェルレスに関してのみ十分であって、カリグラに関しては刃が鈍いであろう。執筆の範囲が狭くなるほど、打撃の強さは大となる。タキツスは腕を縮めて思索する。
偉大なる心の正直さは、正義と真理とに凝り固まる時、物を撃破する。
ついでに一言するが、タキツスが年代的にシーザーの上に重ねられていないことは注意すべきである。彼にはチベリウスらが与えられている。シーザーとタキツスとは相次いで起こる二つの現象であって、各時代の舞台へ出入りする人物を規定する神は、両者の会合をひそかに避けてるがようである。シーザーは偉大であり、タキツスは偉大である。神はこの二つの偉大を惜しんで、互いに衝突させない。この批判者([#ここから割り注]タキツス[#ここで割り注終わり])もシーザーを攻撃する時にはあまりに過ぎたる攻撃となり不正となるかも知れない。神はそれを欲しない。アフリカおよびスペインの
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