ス。
「お前が結婚する! 二十一歳で! 自分できめて、ただ許しだけを願う、それも形式だけに! まあすわるがいい。ところで、お前に会わないうちに革命が起こった。ジャコバン党が勝った。お前は満足に違いない。お前は男爵になってから共和派にもなってるだろう。二つを調和さしてる。共和は男爵の位に味を添えるからね。お前は七月革命で勲章でももらったか。ルーヴル宮殿にも少しは手を出したか。すぐこの近く、ノナン・ディエール街と向き合ったサン・タントアーヌ街に、ある家の四階の壁に弾丸《たま》が一つ打ち込んである。そして一八三〇年七月二十八日というしるしがついてる。行って見るがいい。ためになるだろう。お前たちの仲間はなるほど結構なことをするよ。それからベリー公の記念碑の所に噴水をこしらえてるというじゃないか。そんなことをして、それでお前は結婚したいというのか。だれとだ。そういうことはやたらに言い出せるものではない。」
彼は言葉を切った。そしてマリユスが答える暇もなく、また激しく言い出した。
「どうだ、お前には身分ができたろう。財産ができたろう。弁護士の仕事をしてどれくらいとれるのか。」
「一文もとれません
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