A神様も私たちを引き離そうとはされないに違いないと。明後日私を待ってるんだよ。」
「それまで私はどうしようかしら。」とコゼットは言った。「あなたは外に出て、方々行ったりきたりするんでしょう。男っていいものね。私は一人でじっとしてなけりゃならないもの。ああどんなに悲しいでしょう。明日《あす》の晩何をするつもりなの、言ってちょうだいな。」
「一つやってみることがあるんだよ。」
「では私は、あなたが成功するように、それまで、神様にお祈りをし、あなたのことを思っていましょう。もう尋ねないわ、あなたが言いたくないのなら。あなたは私の主人ですもの。私あなたの好きな、それいつかの晩あなたが雨戸の外に聞きにいらした、あのウーリヤント[#「ウーリヤント」に傍点]の曲を歌って、明日の晩は過ごすことにするわ。でも明後日《あさって》は早くからきてちょうだい。日が暮れると待ってるわ。ちょうど九時にね、よくって、ああ、ほんとにいやね、日が長いのは。ねえ、九時が打つと私は庭に出てるわ。」
「その時には私も来る。」
そして言わず語らずに、ふたりとも同じ考えに動かされ、ふたりの恋人の心を絶えず通わせる電気の流れに引か
前へ
次へ
全722ページ中438ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ユゴー ヴィクトル の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング