竄竄ゥに言った。
「コゼット、あなたは行くんですか。」
 コゼットは心痛の色に満ちた美しい目を彼の方へ向け、当惑したように答えた。
「どこへ?」
「イギリスへ。あなたは行くんですか。」
「なぜそんなよそよそしい言い方をなさるの?」
「あなたが行くかどうか聞いてるんです。」
「私にどうせよとおっしゃるの。」彼女は手を組み合わして言った。
「ではあなたは行くんですか。」
「もしお父さんが行かれるなら。」
「あなたは行くんですね。」
 コゼットはマリユスの手を取り、答えをしないでそれを握りしめた。
「いいです。」とマリユスは言った。「それでは私も外の所へ行きます。」
 コゼットはその言葉の意味を、了解したというよりむしろ直覚した。彼女はまっさおになって、暗い中にその顔が白く見えた。彼女はつぶやいた。
「あなたは何を言うの。」
 マリユスは彼女をながめ、それから静かに目を空の方へ上げて答えた。
「何でもありません。」
 彼は目を下げた時、コゼットが自分の方へほほえんでるのを見た。愛する女のほほえみは暗夜に見える光明である。
「私たちはほんとにばかだこと。ねえ、私にいい考えがあってよ。」
「どん
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