[ットと言ってちょうだい。」
そして彼女が浮かべたほほえみは、その対話を天の森にもふさわしい牧歌となした。
またある時彼女は、彼をじっとながめて叫んだ。
「あなたはきれいね、美しいのね、才気があって、よく物がわかってて、私よりずっと学問があるのね。でも愛するって方じゃ私あなたに負けないわ。」
マリユスは蒼空《あおぞら》のうちに漂って、星に歌われる一節を聞くがように思った。
あるいはまた、彼が一つ咳《せき》をしたというので、彼女は軽くその肩をたたいて言った。
「咳をしてはいけないわ。私の家では私の許しを得ないで咳をすることはなりません。咳をして私に心配させちゃいやよ。私あなたの丈夫な方がいいの。なぜって、あなたが丈夫でないと私はほんとに心配ですもの。あなたが悪かったら私どうしましょう。」
それはただ聖なる言葉であった。
ある時、マリユスはコゼットに言った。
「ねえ、私は前には、あなたの名はユルスュールというのだとばかり思っていた。」
それでふたりは、その晩中笑い通した。
またある時、話の最中に、彼は突然叫び出した。
「ああ、ある日リュクサンブールで、私はひとりの老廃兵を
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