Wげ、初歩のもっともらしい誤ったる思想を、外観は正しいが実質は不条理なる思想を、自ら遵守《じゅんしゅ》し、自ら身にまとい、多少その影に潜み隠れ、抽象的な名前を取って学説の状態に変形して、不純な混和剤を作る不注意な化学者のごとくに、またそれを服用する衆人のごとくに、知らず知らずのうちに、勤勉な正直な苦しめる群集の間に伝播《でんぱ》していったのである。かかる種類の事実が起こってくる時には、その結果は常に重大である。苦しみは憤怒を生む。そして富裕なる階級が、盲目であるか又は眠っている間に、すなわち目を閉じている間に、不幸なる階級の憎悪《ぞうお》の念は、片すみに夢想している憂鬱《ゆううつ》な又は悪しき精神に炬火《たいまつ》を点じて、社会を調査し始める。憎悪の行なう調査、それは恐るべきものである。
そこから、もし時代の不幸が望む時には、ジャックリー([#ここから割り注]訳者注 十四世紀ピカルディーにおける賤民の大暴動[#ここで割り注終わり])と昔名づけられたような恐るべき騒擾《そうじょう》が起こってくる。かかる騒擾に比すれば、純粋の政治的動乱などは児戯に等しいものである。それはもはや被圧制者が
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