た。テナルディエにとっては八千世紀がほどにも思われた。バベとブリュジョンとグールメルとは口もきかなかった。がついに戸はまた開かれて、ガヴローシュを連れたモンパルナスが息を切らしながら現われた。雨のために街路にはやはり人影もなかった。
少年ガヴローシュは囲いの中にはいってき、平気で盗賊らの顔をながめた。水は髪の毛からしたたっていた。グールメルが彼に言葉をかけた。
「小僧、貴様は一人前か。」
ガヴローシュは肩をそびやかして答えた。
「俺《おれ》のような子供《がき》は一人前だが、お前たちのような大人《おとな》はまだ赤児《ねんねえ》だ。」
「こいつ、よく舌が回りやがる。」とバベは叫んだ。
「パリーの子供《がき》は藁人形《わらにんぎょう》じゃねえ。」とブリュジョンは言葉を添えた。
「何の用なんだい。」とガヴローシュは言った。
モンパルナスが答えた。
「あの管から上るんだ。」
「この綱を持って。」とバベが言った。
「そしてそれを結びつけるんだ。」とブリュジョンがあとをついだ。
「壁の上にな。」とバベがまた言った。
「あの窓の横木にだ。」とブリュジョンが言い添えた。
「それから?」とガヴローシ
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