つなよ。俺たちといっしょにこい。うまい酒《やつ》を一本いっしょにやろうじゃねえか。」
「仲間が困ってるのをすてちゃおけねえ。」とモンパルナスはつぶやいた。
「なあに、奴《やつ》は確かにつかまったんだ。」とブリュジョンは言った。「今となっちゃあ、宿屋の亭主なんか一文の値打ちもねえ。もう仕方がねえや。さあ行こう。今にもいぬ[#「いぬ」に傍点]にやられそうな気がしてならねえ。」
モンパルナスももうしいて逆らいはしなかった。事実を言えば、互いに見捨てないという盗賊仲間の義理から、四人の者はテナルディエがどこかの壁の上に出て来るだろうと思って、危険もかまわずに、フォルス監獄のまわりを終夜うろついていたのである。しかし夜はあまり好都合になりすぎてまっくらであり、驟雨《しゅうう》は人も通れないくらいに降りしきり、身体は冷え、着物はずぶぬれになり、靴《くつ》には水がはいり、監獄の中には不安な物音が起こってき、時間はすぎ、巡邏《じゅんら》には出会い、望みはなくなり、恐怖は襲ってきて、ついに退却のやむなきに至った。テナルディエの婿と言ってもまあさしつかえないモンパルナスでさえ、もう思い切った。そして彼ら
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