ていた。しかし地|牢《ろう》はあまりひどすぎるということになって、今日では、一つの鉄の扉と、鉄格子をはめた一つの軒窓と、一つのたたみ寝台と、切り石の床と、石の天井と、石の四壁とでできていて、結局同じではあるが、懲治監房[#「懲治監房」に傍点]と呼ばれている。そこでは昼ごろに少し明りがさすきりである。右のとおり地牢でなくなったそれら監房の弊害は、苦役させなければならない者らを夢想させることにある。
かくてブリュジョンは夢想した、そして一本の綱を携えて懲治監房から出てきた。シャールマーニュの庭では至って危険な人物だとの評判だったので、彼は新館の方に移された。新館で彼が見いだした第一のものは、グールメルであって、第二は一本の釘であった。グールメルはすなわち罪悪であり、釘《くぎ》はすなわち自由であった。
今ちょうどブリュジョンについて完全な概念を得ておくべき時であるから一言するが、彼はやさしい気質を持ってるらしい容貌《ようぼう》をそなえ、深い下心のあるしおれ方をしているが、磨《みが》きをかけた怜悧《れいり》な快男子で、甘える目つきと残忍な微笑とを持ってる盗賊だった。その目つきは意志からきた
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