網をさしながらガヴローシュに尋ねた。
「それはね、」とガヴローシュはおごそかに言った、「鼠よけだ。もうねくたばれ。」
けれども彼は、年のゆかないふたりに少し教え込んで置くがいいように思って、続けて言った。
「それは動植物園のものだぜ。荒い獣に使うやつなんだ。倉いっぱいある。壁を乗り越え、窓にはい上り、扉《とびら》をあけさえすりゃあいいんだ。いくらでも取れる。」
そう言いながら彼は、毛布の切れを年下の方にすっかり着せてやった。すると子供はつぶやいた。
「ああこれはいい、あたたかい。」
ガヴローシュは満足そうな目で毛布をながめた。
「それも動植物園のものだ。」と彼は言った。「猿《さる》のを取ってきたんだ。」
そして年上の方に、下に敷いてるごく厚いみごとに編まれた蓆をさし示しながら、彼は言い添えた。
「それはキリンのだぜ。」
しばらくして彼はまた言った。
「獣は皆そんなものを持ってる。俺《おれ》はそれを取ってきてやったんだ。取ったって奴《やつ》ら怒りゃしない。これは象にやるんだ、と俺は言ってやった。」
彼はまたちょっと黙ったが、再び言った。
「壁を乗り越えるんだ、政府なんかへとも
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