酔せしむるものだった。また彼はかつて、ルイ十一世によって建てられルイ十五世によって利用されたモン・サン・ミシェルの最後の鉄の檻《おり》([#ここから割り注]訳者注 サン・ミシェル騎士団の城[#ここで割り注終わり])を、自ら手を下して破壊した。彼はまたデュムーリエの戦友であり、ラファイエットの友であった。ジャコバン党のクラブ員であった。ミラボーは親しく彼の肩をたたき、ダントンは彼を「おい若者」と呼んだ。一七九三年二十四歳の時、まだシャルトル氏とのみ称していて、国約議会の薄暗い小房の奥から彼は、このあわれなる暴君[#「このあわれなる暴君」に傍点]と呼ばれたルイ十六世の裁判に出席した。王において王位を破砕し王位とともに王を破砕し、思想の荒々しい圧倒のうちにほとんど人間を見分けることをしなかった、革命の向こう見ずの明知、また裁判会議の広大なる暴風、尋問を行なう公衆の激昂《げっこう》、いかに答うべきかを知らなかったカペ(ルイ十六世)、その陰惨なる息吹《いぶき》の下にある王の頭の呆然《ぼうぜん》たる恐ろしい揺らぎ、その覆滅のうちにおいて刑する者と刑せらるる者とを問わずすべての者の相対的潔白、それら
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