とをもみごとに見分けることができた。
 ジャン・ヴァルジャンは心配しながらそれらの変化をながめていた。地をはうことよりほかは、少なくとも足にて歩くことよりほかは、自分にはできないと自ら感じていた彼が、コゼットに翼のはえてくるのを見たのである。
 けれども女には、コゼットの服装をちょっと見ただけで、彼女に母のないことがわかったはずである。ある種の些細《ささい》な作法や、ある種の特別な慣例などを、コゼットは少しも守っていなかった。たとえば、母がいたならば、年若い娘は緞子《どんす》の服などを着るものではないと教えてやったに違いない。
 始めて黒緞子の長衣と外套《がいとう》とをつけ白|縮紗《クレープ》の帽子をかぶって外に出かける時、コゼットは喜び勇み笑み得意げに嬉々《きき》としてジャン・ヴァルジャンの腕を執った。「お父様、」と彼女は言った、「こんな服装は私にどうでしょう?」ジャン・ヴァルジャンは苦々《にがにが》しいねたましいような声で答えた。「ほんとにいい。」そして散歩してる間彼はいつものとおりだったが、家に帰るとコゼットに尋ねた。
「あのも一つの長衣と帽子とはもうつけないのかい。」
 それは
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