していた。そして錆《さ》びついた古い鉄門は、こう言ってるかのようだった、「この庭は私のものである。」
パリーの街路の舗石《しきいし》は周囲をとりかこみ、ヴァレーヌ街のりっぱなクラシックふうな邸宅《ていたく》は付近に立ち並び、廃兵院の丸屋根はすぐそばにあり、下院の建物も遠くなく、ブールゴーニュ街やサン・ドミニク街の幌馬車《ほろばしゃ》ははでやかに付近をゆききし、黄色や褐色《かっしょく》や白や赤の乗合馬車は向こうの四つ辻《つじ》にゆききしてはいたけれど、プリューメ街は常に寂寥たるものであった。そして、昔の所有者らの死、通りすぎた革命、昔の幸運の崩壊、無人、忘却、放棄と孤独との四十年、それらはこの特殊な一囲いの地に、歯朶《しだ》、毛蕊花、毒人参《どくにんじん》、鋸草《のこぎりそう》、じきたりす、丈高い雑草、淡緑のラシャのような広い葉がある斑点のついた大きな植物、蜥蜴《とかげ》、甲虫《かぶとむし》、足の早い臆病《おくびょう》な昆虫《こんちゅう》など、様々なものを呼び集め、名状し難い一種|荒蕪《こうぶ》な壮観を、地下深くから引き出してその四壁のうちに現われさした。そして、人工の浅はかな配置を乱
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