ろされ、二つの鉄の鈎《かぎ》でしっかと窓縁に止められた。
 捕虜は周囲に起こってることには少しも注意をしなかった。彼は何か夢想しあるいは祈祷《きとう》してるがようだった。
 繩梯子《なわばしご》がつけられるや、テナルディエは叫んだ。
「こい、上《かみ》さん!」
 そして彼は窓の方へつき進んだ。
 しかし彼がそこをまたごうとした時、ビグルナイユは荒々しく彼の襟筋《えりすじ》をつかんだ。
「いけねえ、古狸《ふるだぬき》め、俺《おれ》たちが先だ。」
「俺たちが先だ!」と悪漢どもは怒鳴り立てた。
「つまらねえ野郎だな、」とテナルディエは言った、「時間をつぶすばかりだ。いぬどもがきかかってるじゃねえか。」
「じゃあ、」とひとりの悪漢が言った、「だれが一番先か籤引《くじび》きをしろ。」
 テナルディエは叫んだ。
「ばかども、気でも狂ったのか。のろまばかりそろってやがる。時間をつぶすばかりじゃねえか。籤引きをするっていうのか。じゃんけんか、藁屑《わらくず》か、名前を書いて帽子に入れてか……。」
「俺の帽子ではどうだ。」と入り口の所に声がした。
 皆の者は振り向いた。それはジャヴェルだった。
 彼は手
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