sむかで》、練兵場の溝《どぶ》の中にはおたまじゃくしがいる。
彼らの言葉はタレーラン([#ここから割り注]訳者注 機才に富んだ弁舌で有名な当時の政治家[#ここで割り注終わり])に匹敵する。同様に冷笑的であり、またいっそう正直である。まったく思いもかけないような快弁を持っていて、その大笑いで店屋の者を狼狽《ろうばい》させることもある。その調子は大喜劇から狂言に至るまでの間を快活にはね回る。
葬式の行列が通る。そのうちに医者がいるとする。するとひとりの浮浪少年は叫ぶ、「おや、医者の野郎、自分の仕事の取り入れをするなんて、いつから初めやがったんだ。」
群集の中に浮浪少年のひとりがいる。そして眼鏡《めがね》や鎖をつけたひとりの堂々たる男が怒ってふり返りながら言うとする、「やくざ者め、俺の妻の腰に手をかけたな。」
「僕が! では僕の懐《ふところ》に手をつっ込んでみたらいいだろう。」
三 その愉快さ
晩になると、いつもいくらかの金をどうにか手に入れて、この小人[#「小人」に傍点]は芝居《しばい》に行く。ところがその蠱惑的《こわくてき》な閾《しきい》を一度またぐと、彼らの様子は
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