[#ここで訳文終わり]
このヴァンデアン党([#ここから割り注]訳者注 王党の一派にしてストフレーはその将軍[#ここで割り注終わり])の紙幣は、この前の庭番が壁に鋲《びょう》で留めたものだった。彼はもと王党のものであって、修道院で死に、その後にフォーシュルヴァンがきたのだった。
ジャン・ヴァルジャンは毎日庭で働き、大変役に立った。彼は昔枝切り人だったので、今また喜んで園丁になったのである。読者はたぶん思い起こすであろうが、彼は栽培に関するあらゆる方法と奥義とに通じていた。彼はそれを役立たした。果樹園のほとんどすべての樹木は野生のままだったが、彼はそれに接芽《つぎめ》してりっぱな果実をならした。
コゼットは毎日一時間ずつ彼のそばで過ごすことを許されていた。修道女らは陰気であり、彼は親切であったから、子供の彼女は両方を比べてみて彼をなつかしんでいた。きまった時間がくると、彼女は小屋の方へ走ってきた。そして彼女がはいって来ると、その破家《あばらや》も楽園となるのだった。ジャン・ヴァルジャンも喜びに輝き、コゼットに与える幸福によってまた自分の幸福も増してくるのを感じた。人に与える喜悦こ
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