しい二十四時間がすぎ去って、再びジャン・ヴァルジャンの姿を見た時、彼女は非常な喜びの声を上げたので、もし考え深い者がそれを聞いたら、ある深淵《しんえん》から出てきたものであることを察知したかも知れない。
フォーシュルヴァンは修道院の者で、通行の合い言葉を知っていた。それによってどの扉《とびら》も開かれた。
そういうふうにして、出てまたはいるという二重の困難な問題は解決された。
前から旨を含められていた門番は、中庭から外庭に通ずる小さな通用門をあけてくれた。その門は今から二十年前までなお、正門と向かい合った中庭の奥の壁の中に、街路から見えていた。門番は三人をその門から導き入れた。そこから彼らは、前日フォーシュルヴァンが院長の命令を受けた特別の中の応接室にはいっていった。
院長は手に大念珠を持って、彼らを待っていた。一人の声の母が、面紗《かおぎぬ》を深く引き下げて、そのそばに立っていた。かすかな蝋燭《ろうそく》の火が一つともっていて、ほとんど申しわけだけに応接室を照らしていた。
修道院長はジャン・ヴァルジャンの様子を検閲した。目を伏せて見調べるくらいよくわかることはないとみえる。
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