うばあ》さんまで([#ここから割り注]訳者注 イリヤッドと千一夜物語の中の老婆[#ここで割り注終わり])をほほえませるものである。
常に多くの優美を持ちうっとりとした微笑を人に起こさせるあの子供の言葉[#「子供の言葉」に傍点]は、おそらく他の所でよりも多くこの家の中で発せられる。この陰気な四壁の中で、五歳の女の児がある日叫んだのである。「お母様[#「お母様」に傍点]、私はもう九年と十月きりここにいないでいいと大きい方がおっしゃいましたのよ[#「私はもう九年と十月きりここにいないでいいと大きい方がおっしゃいましたのよ」に傍点]。ほんとにうれしいこと[#「ほんとにうれしいこと」に傍点]!」
次の記憶すべき対話が行なわれたのもここである。
声の母――なぜあなたは泣いています。
子供(六歳、泣きながら)――私はアリクスさんにフランスの歴史を知っていると申しましたの。するとアリクスさんは私がそれを知らないとおっしゃるんですもの、知っていますのに。
アリクス(大きい児、九歳)――いいえ、お知りになりませんわ。
声の母――なぜです?
アリクス――どこでも御本を開いて、中に書いてあること
前へ
次へ
全571ページ中399ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ユゴー ヴィクトル の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング