ずに、プランセット袋町のプラ・デタンの駅馬車に乗り、モンフェルメイュに行ってみた。
 そこで彼は大なる光明を得るつもりだったが、かえって大なる暗やみを得た。
 最初のうちテナルディエ夫婦は、憤慨して盛んにしゃべり回った。アルーエットがいなくなったことは村中の評判となった。すぐに種々な噂《うわさ》が立てられた。そして結局、子供が盗まれたということに帰着した。それでついに警察の報告となったのである。そのうちに、初めの憤懣《ふんまん》の情が過ぎ去ると、テナルディエはそのみごとな本能によってすぐに目を開いた。検察官をわずらわすのは決して自分の利益にはならない、それからまた、コゼット誘拐《ゆうかい》に関する苦情は、その第一の結果として、自分一身と自分の多くの後ろ暗い仕事の上に法官の慧眼《けいがん》を向けさせることになるだろう。梟《ふくろう》がきらう第一のことは、蝋燭《ろうそく》の光をさしつけられることである。それにまず、受け取った千五百フランのことをどうして言い開いたらよいか。で彼はにわかに考え直して、女房の口をもつぐませ、盗まれた子供[#「盗まれた子供」に傍点]のことを言われるとびっくりしたよ
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