》であります。
 これまでの彼《かれ》の仕事《しごと》は、いろいろな方面《ほうめん》にわたっています。第《だい》一に、五つの小説《しょうせつ》があり、そのなかで『ジャン・クリストフ』は、いちばん長《なが》いもので、そしていちばん有名《ゆうめい》です。ここに掲《かか》げたのはその中《うち》の一|節《せつ》です。第《だい》二に、十あまりの戯曲《ぎきょく》があり、そのなかで、フランス革命《かくめい》についてのものと信仰《しんこう》についてのものとが、重《おも》なものです。第《だい》三に、十ばかりの偉人《いじん》の伝記《でんき》があり、そのなかで、ベートーヴェンとミケランゼロとトルストイとの三つの伝記《でんき》は、もっとも有名《ゆうめい》です。第《だい》四に、音楽《おんがく》や文学《ぶんがく》や社会問題《しゃかいもんだい》やそのほかにいろいろなものについて多《おお》くの評論《ひょうろん》があります。
 彼《かれ》はいま、スウィスの田舎《いなか》に静《しず》かな生活《せいかつ》をしながら、仕事《しごと》をしつづけています。そして人間《にんげん》はどういう風《ふう》に生《い》きてゆくべきかというこ
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