に服従させられた。
そしてクリストフは書きに書いた。幾日も幾週間も書きつづけた。精神が充実してただ自分だけで自分を養うことができ、ほとんど説きがたい仕方で製作しつづける、そういう時期があるものである。事物とのもっとも微細な接触だけで、風にもたらされる花粉だけで、すでに内部の萌芽は、無数の萌芽《ほうが》は、頭をもたげる……。クリストフは考えるだけの隙《ひま》がなく、生きるだけの隙がなかった。生の廃墟の上に、創造的魂が君臨していた。
そしてつぎに、それがやんだ。クリストフはそこから出て、砕かれ、焼かれ、十年も老《ふ》けていた――しかし救われていた。彼はクリストフを打ち捨てて、神の中に移り住んだのだった。
多くの白髪が、九月の一夜に秋の花が牧場に萌《も》え出すごとく、黒い髪の中に突然現われていた。新たな皺《しわ》が頬《ほお》に刻まれていた。けれども眼はふたたび平静を得ており、口は忍諦《にんてい》の様子になっていた。彼は和らげられたのだった。彼は今や了解した。もろもろの世界を動かしてる力[#「力」に傍点]の恐るべき拳《こぶし》の下における、自分の高慢の空しさを、人間の高慢の空しさを、了
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