てきた、汝はもどってきた! おう、わが失っていた汝……なにゆえに汝はわれを見捨てたのか。」
「汝が捨てた予の仕事をやり遂げんがためにだ。」
「なんの仕事であるか。」
「戦うことだ。」
「なんで戦う必要があるのか。汝《なんじ》は万事の主宰者ではないか。」
「予は主宰者ではない。」
「汝は存在するすべて[#「存在するすべて」に傍点]ではないか。」
「予は存在するすべてではない。予は虚無[#「虚無」に傍点]と戦う生[#「生」に傍点]である。予は虚無[#「虚無」に傍点]ではない。予は闇夜[#「闇夜」に傍点]のうちに燃える火[#「火」に傍点]である。予は闇夜[#「闇夜」に傍点]ではない。予は永遠の戦い[#「戦い」に傍点]である。そしてなんら永遠の宿命も戦いの上に臨んではいない。予は永遠に闘争する自由なる意志[#「意志」に傍点]である。汝も予とともに戦い燃えるがよい。」
「われは打ち負かされている、われはもはやなんの役にもたたない。」
「汝は打ち負かされたというか。万事終わったと思うか。それでは他の人々が勝利者となるであろう。汝自身のことを考えずに、汝の軍隊のことを考えてみよ。」
「われは一人きり
前へ
次へ
全367ページ中349ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ロラン ロマン の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング