いで、痙攣《けいれん》を起こしたようにしゃくり上げていた。彼が言い終えると、彼女は恨みをこめた調子で言った。
「もうそれで御満足でしょう。たいへん骨折ってくだすって、私をすっかり絶望さしておしまいなすった。そしてこれから、私はどうしたらいいんでしょう?」
「生きるんです。」と彼は言った。
「生きるんですって!」と彼女は叫んだ。「生きることはとてもできないのが、おわかりにならないんですか。何にも御存じないんですね。何にも御存じないんです!」
彼は尋ねた。
「何かあったんですか。」
彼女は肩をそびやかした。
「こうなんです。」
彼女は短い切れ切れの言葉で、今まで彼に隠していたことをすっかり話した。ベービの間諜《かんちょう》、灰、ザーミとの場面、謝肉祭、さし迫ってる恥辱。彼女はそんなことを話しながら、恐怖のあまり自分でこしらえ出した事柄と、当然恐るべき事柄とを、もう見分けがつかなかった。彼もその話を聞きながら狼狽《ろうばい》して、真実の危険と想像上の危険とを識別することが、彼女よりさらにできなかった。人々からあとをつけられてるとは少しも気づいていなかった。彼は理解しようとつとめた。そし
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