何にもなりはしませんもの。室の中の物音や、煩わしい注意や、表面《うわべ》ばかりの悲嘆や……厭《いや》ですわ。一人ぽっちで死ぬほうがましですわ。」
「あきらめきってるんですね。」
「あきらめ? いえ私はそれがどんなことだかも知りませんわ。私ただ歯をくいしばって、自分を苦しめてる病気を憎んでやるんですの。」
彼は、だれも見舞いに来てはくれないのか、だれも世話をしてはくれないのか、と彼女に尋ねた。彼女の答えによると、芝居の仲間は、かなり親切な人たちで――馬鹿な人たちで――しかも世話好きで、同情深い人たち(それも上っすべりの)であった。
「でも、まったく私のほうで、あんな人たちに会いたくないんですの。私つむじ曲がりですわね。」
「そこが僕は好きなんです。」と彼は言った。
彼女はなさけなさそうに彼をながめた。
「あなたまでが! 他人《ひと》の口真似《くちまね》をなさるの?」
彼は言った。
「許してください……ああ、僕もパリー人になっちゃったのか! 恥ずかしい……。まったく僕は考えなしに言ったんです……。」
彼は夜具の中に顔を隠した。彼女はさっぱりと笑って、彼の頭を軽くたたいた。
「ああそ
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