あったから。そのうえクリストフは、自由思想家――彼があまり好まない唯物主義者でもある男――の談話のうちに、一つの衒学《げんがく》的な峻厳《しゅんげん》さと思想上の専制主義、力にたいするひそかな崇拝、反対の意味の軍国主義、などを見出したが、それは彼が毎日ドイツで聞いているところのものと、たいして違った響きはもっていなかったのである。
しかしながら、他の編集所が自分にたいして扉《とびら》を閉ざすのを見た時、彼が思いついたのはその男とその新聞とであった。かかる手段が物議をかもすだろうとは彼もよく考えた。その新聞は激烈で憎悪《ぞうお》的で、たえず禁止されていた。しかしクリストフはそれを読んでいなかったので、彼にとっては恐るるに当たらない思想の勇敢さを考えついて、彼にとっては嫌悪《けんお》すべき調子の下劣さを考えつかなかった。それにまた彼は、彼を窒息させんために他の諸新聞が陰険な共謀をめぐらしてるのを見て、非常に猛《たけ》りたっていたので、たとい事情にもっとよく通じていても、おそらく気にかけなかったであろう。そうたやすく駆逐されるものではないことを、人々に示してやりたかった。――それで彼は、社
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