ょにしゃべった。彼女はクリストフに、ほとんど半身裸体の写真を一枚贈った。彼らは兄妹のように抱擁しながら、快活に別れた。そして実際コリーヌは、クリストフが自分をよく愛してはいるが決して恋してはいないことを、それと見て取ってからは、仲のいい友だちとして恋愛なしに、自分もまた彼を愛しだしたのであった。
そのために二人の眠りは、どちらも妨げられなかった。彼は翌日、別れの言葉を告げることができなかった。彼はその時、ある音楽会の下稽古《したげいこ》につかまっていたからである。しかしその次の日に、彼は都合をつけて約束どおりフランクフルトへ行った。汽車で二、三時間ばかりだった。コリーヌはクリストフの約束をほとんど信じていなかった。しかし彼の方はきわめて真面目《まじめ》だった。そして、開演の時間に彼はそこへ着いていた。幕間《まくあい》に彼は行って、彼女の支度《したく》部屋の扉《とびら》をたたいた。彼女は喜ばしい驚きの叫び声をたてて、彼の首に飛びついてきた。彼が来てくれたことを心からありがたがっていた。ただクリストフにとっては不幸にも、彼女はこの町では、彼女の現在の美と将来の成功とを鑑識し得る富裕|怜悧
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