ルンペルシュチルツヒェン
RUMPELSTILZCHEN
グリム兄弟 Bruder Grimm
楠山正雄訳
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)首《くび》かざり
[#]:入力者注 主に外字の注記や傍点の位置の指定
(例)まきわく[#「まきわく」に傍点]
−−
むかし、あるところに、こなやがありました。水車小屋でこなをひくのを商売にして、まずしくくらしてはいましたが、ひとり、きれいなむすめをもっていました。
ところで、ひょんなことから、このこなやが、王さまとむかいあって、お話することになりました。そこで、すこしばかり、ていさいをつくろうため、粉屋はこんなことをいいました。
「わたくしに、むすめがひとりございますが、わらをつむいで、金にいたします。」
王さまは、こなやの話を聞いて、
「ほほう、それはめずらしいげいとうだね。ほんとうに話のとおり、おまえのむすめに、そんなきようなことができるなら、さぞおもしろいことであろう。では、あした、さっそく城へつれてくるがいい。ひとつ、わたしがためしてみてやろう。」と、いいました。
さて、むすめが、いやおうなし、王
次へ
全9ページ中1ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
グリム ヴィルヘルム・カール の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング