《さま》のラプンツェルをのぞきまして、食《た》べたい、食《た》べたいと思《おも》いつめて、死《し》ぬくらいになりましたのです。」
それを聞《き》くと、魔女《まじょ》はいくらか機嫌《きげん》をなおして、こう言《い》いました。
「お前《まえ》の言《い》うのが本当《ほんとう》なら、ここにあるラプンツェルを、お前《まえ》のほしいだけ、持《も》たしてあげるよ。だが、それには、お前《まえ》のおかみさんが産《う》み落《おと》した小児《こども》を、わたしにくれる約束《やくそく》をしなくちゃいけない。小児《こども》は幸福《しあわせ》になるよ。私《わたし》が母親《ははおや》のように世話《せわ》をしてやります。」
男《おとこ》は心配《しんぱい》に気《き》をとられて、言《い》われる通《とお》りに約束《やくそく》してしまった。で、おかみさんがいよいよお産《さん》をすると、魔女《まじょ》が来《き》て、その子《こ》に「ラプンツェル」という名《な》をつけて、連《つ》れて行《い》ってしまいました。
ラプンツェルは、世界《せかい》に二人《ふたり》と無《な》いくらいの美《うつく》しい少女《むすめ》になりました。少女《
前へ
次へ
全15ページ中5ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
グリム ヤーコプ・ルードヴィッヒ・カール の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング